※2022.09.01更新(梅雨明けの確定値発表)

今日も雨が降っています。気象庁が6月27日に関東甲信の史上最速の梅雨明け宣言をしてから、猛暑日が連続したものの、7月に入るとずっと曇りと雨が続いています。

その間、線状降水帯なる自然現象により、各地は大雨が局的に降っており、連日災害のニュースが放映されています。

真夏日、猛暑日が恋しくて、晴天に恵まれて、どこかに旅行やレジャーに出掛けたいわけではなく、仕事と家を往復する毎日(最近はほとんどリモートワーク)。ただ、気象庁が「梅雨明け宣言」をしましたので、何となくですが「何で雨が降り続いているんだろう?」と素朴な疑問が発生していきます。

どんよりした曇空を見上げながら、時折降る雨を見て、つまるところ「梅雨」と変わらないんでは?となるわけです。

雲と雨

線状降水帯
線状降水帯とは、次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が集合した状態のものです。集合した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域を線状降水帯といいます。

線状降水帯


梅雨
梅雨とは、春から盛夏への季節が移り変わる時期に雨や曇りの日が多く現れる季節現象です。 停滞前線(梅雨前線)が、南北に移動を繰り返しながらゆっくり北上します。 梅雨前線が四国付近で停滞して活発化すると、大雨で災害が発生する反面、夏期の渇水に対しては恵みの雨でもあります。

梅雨の雲

線状降水帯と梅雨の違いを論じる意味はない
線状降水帯については「次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が集合した状態のものという自然現象」を指すものであり、梅雨については「春から盛夏への季節が移り変わる時期に雨や曇りの日が多く現れる季節現象で」を指すものです。

この『梅雨』という特徴の「季節現象」の中で『線状降水帯』という「自然現象」が発生しますので、同列に論じても、それは違いがあるのは当然のことです。

実は梅雨の確定は9月だった
気象庁で、気候に関する情報収集や発表を担当する「大気海洋部気候情報課」によりますと、「7月上旬あたりまでは、雨が少なく、日照時間も平年より長いという時期がありました。しかしこのところ、日本上空に寒気が入り込み、天気が悪い日が続いている状況です。この状況が長引くようであれば、『梅雨明けの時期の見直し』ということも、あるかもしれません」

 気象庁が発表している梅雨明けは、あくまで「速報値」なのだという。最終的に梅雨明けが「○月○日ごろ」だったと確定するのは、9月になってから。そこで梅雨明けの日が変更されることもあるというわけだ。実際、2020年には四国や中国、近畿などの梅雨明け日が変更されている。また、立秋(例年8月7日前後)までに梅雨明けが判断されなければ、「梅雨明けなし」ということもあります。

傘に雨

「梅雨明けの最終的な判断、確定は9月に入ってからになります。現在はまだその作業に入っていないので、見通しは申し上げられません」(気候情報課)

あの35度以上が続いた「猛暑の1週間」以降は、実質的に「戻り梅雨」となっている日本列島。梅雨末期に多い大雨、それによる土砂災害には、とにかく要注意です。

梅雨明け夏空

9月発表で1ヶ月後ろ倒しに!
【2022.09.01】更新
6月の速報値発表では『中国地方で史上初めての6月に梅雨明け』とされていましたが、予想通りといいますか、既定路線といいますか、9月発表の確定値では7月に1ヶ月後ろ倒しにされています。

「史上最早・最短の梅雨明け」は幻に 中国地方は当初より約1か月遅く…これだけの大幅見直しは異例(2022年9月1日)

”史上最も早い梅雨明け””史上最も短い梅雨”などとして大きく取り上げられた2022年の梅雨。6月28日、広島地方気象台は「中国地方が梅雨明けしたとみられる」と梅雨明けの速報を発表。1951年の統計開始以降、中国地方では史上初めて6月に梅雨明けとされていましたが、この記録的な梅雨は”幻”となってしまいました。

例年、気象庁は梅雨の時期について、速報の発表後に、実際の天候を振り返って見直しを行い、9月のはじめに梅雨入り・梅雨明けの確定日を発表します。

きょう気象庁が発表したことしの見直し結果によると、中国地方の梅雨入りの確定日は6月11日ごろ(速報:6月14日ごろ)、梅雨明けの確定日7月26日ごろ(速報:6月28日ごろ)となっています。

特に梅雨明けは、当初の発表と比べて大きく変更され、1か月近く遅くなりました。中国地方の梅雨明けの平年日は7月19日なので、平年より遅い梅雨明けとなっています。

中国地方の梅雨明け日は、1993年以降の30回のうち12回で、速報から変更になっています。ただ、これだけ大幅に日にちが変わるのは異例です。



※最後に
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