ため池で、とても残念で不幸な事故がありました。香川県丸亀市綾歌町のため池で父親と子供が溺れて亡くなってしまったのです。

私も子供時分は、どちらかというと放任主義で育てられましたが、その頃から「ため池には行くな!」とよく注意されていたのを思い出します。他はどこに行っても怒られなかったんですけどね。

❖ため池とは(農林水産省:農村地域の防災対策と災害復旧(安全で安心な農村を目指して)抜粋)
ため池とは、降水量が少なく、流域の大きな河川に恵まれない地域などで、農業用水を確保するために水を貯え取水ができるよう、人工的に造成された池のことです。ため池は全国に約16万箇所存在し、特に西日本に多く分布しています。

ため池の多くは江戸時代以前に築造され、築造にあたっては、各地域において試行錯誤を繰り返して得られた経験をもとに造られたものと推測されます。

❖ため池の多面的機能
(農林水産省:農村地域の防災対策と災害復旧(安全で安心な農村を目指して)抜粋)
ため池は、農業用水の確保だけでなく、生物の生息・生育の場所の保全、地域の憩いの場の提供など、多面的な機能を有しています。また、降雨時には雨水を一時的にためる洪水調整や土砂流出の防止などの役割を持つほか、地域の言い伝えや祭りなどの文化・伝統の発祥となっているものもあります。


ため池には、たしかに魅力的な大物(鯉やフナ)が棲んでおり、それを「釣りたい」「捕りたい」という気持ちもわからなくはありませんが、命を落としてまとは思いません。

私が何故ため池に行かなかったかですが以下の理由からです。

❖ため池に行かなかった理由
 ・辺鄙なところにあり、何かあってもすぐに助けにきてもらえない
 ・不審者がいる場合がある
 ・付近が坂になっており滑りやすく釣りに向かない
 ・大物(鯉やフナ)はいらない(小川で十分)
 ・あの世の連れていかれる(漠然と怖かった)

ため池も柵がしてあって厳重に管理していれば侵入できないのですが、柵の老朽化、人間に壊されるなど侵入口ができる、また、そもそも柵のないため池もありますので容易に侵入できてしまいます。

もし、ため池に行って溺れてしまったら、自力に這いあがることができません。ため池は坂になっており、藻やコケで滑りやすいので、水に足を浸けた瞬間に滑って引きずり込まれるかのように落ちていきます。ましては子供を抱えながら、這い上がることは至難の業です。

ため池に落ちてしまってもライフジャケットを着ていれば溺れなくてすみます。ただし、水温が低いと低体温症で死んでしまいかねません。

そして、もし、ため池に落ちてしまった場合は「背浮き」で救助を待つしかありません。落ちてしまった子供を陸から「背浮き」の指示をして、陸にいる親は救助を呼ぶのです。はたして、溺れていて、パニックになっていても、それができるでしょうか?

子供を助けに行くと、一緒にあの世に連れていかれます。ため池には近づかないので一番ですが、もし、ため池に行ってしまい落ちてしまった場合の対処として、子供には溺れた時の「背浮き」を一度でも話をしておくのもいいと思います。それしかないですから。







※最後に
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