熊野古道で米国人女性が遭難、手がかりなく…家族が来日して捜索「情報寄せてほしい」(2023年4月29日)

 奈良県十津川村の熊野古道で10日に行方不明となった米コネティカット州のウームラッド・パトリシア・ピーツェンさん(60)の夫・カークさん(60)ら家族が来日し、村で捜索活動に加わっている。カークさんは27日に取材に応じ、「多くの人に状況を知ってもらい、少しでも情報を提供してほしい」と話した。(山田珠琳)

捜索には警察や消防など延べ300人以上が参加。ウームラッドさんが訪れた付近で活動を続けるが、手がかりがないという。

ウームラッドさんは3月に来日して友人らと過ごした後、四国遍路に挑戦。その途中で「熊野古道というよく似ている場所がある」と薦められ、4月9日、村を訪ねた。

同日夜は十津川村五百瀬の民宿に宿泊。翌10日午前7時頃、民宿の従業員と熊野古道入り口で別れた。カークさんは14日、遭難の知らせを受け、「信じられなかったが、必ず見つけると決断した」と言う。

次女、長男とともに18日までに現地入りして、捜索ボランティアや警察と情報を共有したり、熊野古道を歩いたりしてウームラッドさんを捜している。

ウームラッドさんは2020年にエンジニアを退職。「世界中をハイキングしたい」と、スペインのサンティアゴ巡礼路やペルー、エジプトなどを巡っていた。長距離に慣れるため、毎日15~30キロを歩く訓練もしていたという。

カークさんは「彼女は方向感覚も優れていて万全な準備をする人。今回は日本と聞いて心配していなかったが……」と表情を曇らせる。ただ、熊野古道を実際に歩いてみて、「急斜面が多く、落ちたらとても危険だと思った」と語る。

2人は5月11日、結婚33年を迎える。6月には再びスペインを旅する計画もある。カークさんは「彼女なしの生き方は考えられない。早く見つけるため、どんな小さな情報でも寄せてほしい」と呼びかけている。

家族らは「helpfindpattie」のハッシュタグ、アカウント名で、ツイッターなどのSNSで情報提供や捜索ボランティアを求めている。問い合わせは次女マーフィーさんのメール(murphymurad@gmail.com)へ。
熊野古道

アメリカ人女性のウームラッド・パトリシア・ピーツェンさん(当時60歳)が奈良県の熊野古道で遭難して行方不明になり約20日が経過しました。

熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)へ向かう参詣道のことを「熊野古道」と呼びます。
平安時代の上皇や貴族も訪れ、やがて庶民にも広まり、旅人の行列は「蟻の熊野詣」と言われたほどでした。
熊野古道全体マップ2
日本の国は治安はいいのですが、日本の山の地形は海外に比べて急峻なので、危険はやや高いのかもしれません。

熊野古道の遭難が多いかどうかは知りませんが、日本の中では山林域が広大な方なので捜索は大変だろうと思われます。

四国遍路をやっている途中で、熊野古道を勧められて存在を知ったのか。誰が余計なことを教えたのかだが、知識がないまま現地に入ったのでしょうか。

行方不明になってから時間も経過していますので滑落する危険がある場所、その崖下を重点的に捜索するしかありません。

熊野古道で人気の中辺路ルートでも、歩く人は外国の方も多いそうです。

熊野古道の山は人を寄せ付けないほどの厳しい環境です。少しでも迷ってしまうと誰かに気が付いてもらえる場所ではなく、スマホの電波も届かないエリアもあります。

熊野古道中辺路ルートの一帯では「ツキノワグマ」が生息しています。熊野古道では「ツキノワグマ」に人が襲われた事件は発生しておりませんが、岩手県や長野県では襲われる事件が発生しております。

不測の事態が起きても一人で何とかできる覚悟と本気の装備が必要であることを周知しないといけないのかもしれません。



※最後に
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