外来種。最近はテレビや動画などの影響で、人々の意識がとても高くなってきました。
もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。
そして外来種の何が問題なのか?と言いますと、捕食もともとそこに生息していた動物や植物を食べてしまう。 競合同じような食物や生息環境を持っている在来の生物から、それを奪い駆逐してしまう。
交雑近縁の種同士で交配が起こり、雑種が生まれてしまう(遺伝子の汚染)など、本来棲息しているべき自分の地域になじみのある在来種を駆逐してしまい、時には人間の経済活動を停滞させてしまう被害をもたらすことにあるようです。
そんな、忌み嫌われる存在となった「外来種」ですが、逆によい効果をもたらした「生き物」はいないのでしょうか。調べてみました。
ブラックバスの経済効果
アメリカでは、バスフィッシング人口1,500万人、経済効果1兆2,000億円という試算であるということも書かれておりました。
1,000億円の内訳は、ルアーフィッシング用品(バス用品)で500億円の小売りです。
残り半分の500億円は、ルアーフィッシング用品(バス用品)以外の、ボート料、バスガイド料、漁業組合の年間入漁料、バスボート、駐艇場、バス釣り雑誌、全国各地での1,000近い釣り大会の賞品や開催費用など直接的効果のものと、釣り人が利用するコンビニエンスストア、ガソリンスタンド、飲食店、民宿・旅館等、駐車場や公共交通機関、高速道路などの交通費等など間接的効果なものです。

旨い!ニジマス
「ニジマス」は北アメリカ原産の淡水魚でアラスカ東部やメキシコ北西部などに生息していましたが、今現在では世界中へと生息域を広げています。日本へも食用のため、明治の初期に芦ノ湖へと放流されたのが最初です。
「ニジマス」は管理釣り場(人工の池や川、川の一定区画で魚を放流している釣り場)に放流されたものを釣りをして楽しむことができる魚でして、コツを掴めば初心者でも簡単に釣れます。
そして何といっても身が美味しいので各地で養殖されており、塩焼にして食べるのが定番の食べ方になっています。
「二ジマス」の食性は食欲旺盛で、水生昆虫や水面に落ちた陸生昆虫、小魚などを捕食します。他の渓流魚や卵も食べてしまうことがあります。
そして適応できる水温や水質の幅が広く病気にも強い魚であるため、「ヤマメ」や「イワナ」などに変わってニジマスが勢力を拡げてしまい問題にもなっています。

ハチミツの原料「ニセアカシア」
「ニセアカシア」は花穂を天ぷら、新芽は和え物や油炒めで食べることができます。
また、花をホワイトリカー等につけ込んで作るアカシア酒は強い甘い花の香りがして美味しいといわれています。
特に花から上質な蜂蜜が採れて有用な蜜源植物として利用価値が高いです。「ニセアカシア」を蜜源として利用する地域は東日本に多く、はちみつ生産量の5%~10%(全国的に正確な指標なし)が「ニセアカシア」によります。
元々は街路樹や緑化のために導入されたものでしたが、蜂蜜の原料としては、「レンゲ」同様に日本人の嗜好に合うものだったので、「蜂蜜=アカシア」というくらいに定着しました。
本来のアカシアの代用品として「ニセアカシア」が使われるようになったわけではありません。
日本の「アカシア」は繁殖能力が低いのに対し、外国から来た外見そっくりな「ニセアカシア」は繁殖能力が高く成長も早い、トゲがあり人間の手によって伐採されにくい為、現在は「アカシア」に代わり、「ニセアカシア」がほとんどとなっています。
蜂蜜のラベルに「アカシア」と書いてあっても、ほぼ「ニセアカシア」です。
ただ、日本の蜂蜜の国内自給率(令和3年)は6%と低く、ほとんどを中国からの輸入(全体の7割程度)に頼っているのが現状です。
ニセアカシアの花です。

アカシアの花です。

働き者!「西洋ミツバチ」
現在、デパートやスーパーなどで販売されている蜂蜜のほとんどは西洋ミツバチが蜂蜜の素をを巣に持ち帰って熟成、濃縮させてくれた蜂蜜なのです。
日本には元々、在来種である日本ミツバチがいますが、西洋ミツバチの方が再密量が多くて働き者なのです。日本ミツバチは巣の中の環境が悪化してしまうとよりよい環境に引っ越してしまう習性もあるのです。
一口に「西洋ミツバチ」と言っても、世界にいる26亜種からなる「西洋ミツバチ」のうち、日本に導入されたものはイタリア系の種とされています。このイタリア系の種もアメリカで200年飼われた後に日本に導入され、その後も様々な別亜種の血と交配して、血統的にも環境適応的にも元種とはかなり違った性質となっています。
オークション販売では、女王蜂入りで5万円前後で販売されており、飼育しようと思えば購入することができます。どうやって購入者の元に輸送されてくるんでしょうね。
日本ミツバチです。

西洋ミツバチです。

※最後に
ご覧になられている記事は、内容の見直し、文章の誤り(誤字や不適切な表現)による修正で内容が更新されることがあります。
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