千葉県市川市を流れる江戸川の河口付近で、牡蠣(カキ)が乱獲されており、その場で捕ったカキの殻を捨てる不法投棄問題が、ニュースに取り上げられたり新聞に載ったりして賑わしております。

カキの貝殻放置に対する注意を促す看板をしたり、パトロールを強化して注意したりしているようですが、一向に効果がなく毎週末になりますと、大量の人が捕りにやってきます、

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問題提起されるようになったのが2017年ぐらいかと思いますので、かれこれ5年経過しているわけです。

カキの種類はマガキであり、一般にスーパーの鮮魚売り場に売られており、養殖もされているカキです。

マガキは水産経済動物としては世界最大の年間生産量を持つとされています。世界各地で養殖もされており、特にフランスでは欧州での生産の75%を占め、近年の養殖場での生産量は4万トン/年となり、養殖牡蠣において世界一の生産量となっている貝なのです。

江戸川の河口付近に行けばわかると思いますが、まぁ水が汚いといいますか、家庭からの排水、工業用水が流れ込んで、富栄養化しているのがよくわかります。そして河口で海に近いので海の水が適度に入り込んで汚染を抑え込むことと、本来カキは海水で生きる生き物ですが、海水が入り込む気水域で生息して爆発的に繁殖しているのです。

牡蠣のエサは、水中に浮遊する植物プランクトンです。この植物プランクトンをエラで濾して食べているのです。当然ですが、その過程で大量の海水を吸い込んでいます。

江戸川の河口付近は水質汚染がすすんでおり、水の中の栄養素を食料とする植物プランクトンの宝庫です。そしてこのプランクトンを濾して食べてカキは成長します。

そして、もうひとつ、カキだけでなく二枚貝が大量に発生する漁場でもあります。

それは「ホンビノス貝」です。

ホンビノス貝は外来種で北アメリカ大陸の大西洋側が原産分布海域です。食用になるため、アメリカ合衆国西海岸やヨーロッパ、台湾、中華人民共和国などに移入されています。日本の東京湾などにも定着しています。
元々は日本に生息していませんでしたが、1998年に東京湾の幕張人工海浜(千葉県千葉市)で発見されました。その後、全国各地で発見されています。原因としては原産地である北米大陸から船舶の船体に付着したかバラスト水に混ざって運ばれ、東京湾や大阪湾に定着したと考えられています。

ハマグリの減少に伴って白ハマグリやオオハマグリという名前で市場に流通する事もあったが、今はホンビノス貝として市場に売られています。

日本での繁殖が確認されたのが比較的近年で、アサリ漁場に多く生息するため、外来種の為、かつては邪魔者として扱われることが多かったのですが、砂抜きが容易なこと、食味の良さが注目され、2005年頃から行徳漁協による漁獲と流通が行われました。

当初は首都圏、2010年代からは京阪神でも鮮魚店やスーパーなどに販売チャネルが拡大し、水産物として採貝される機会が増えました。2013年には漁業権が設定され、現在は船橋市漁業協同組合では重要な海産物として「浜の救世主」と評価されています。

2017年には千葉県が「三番瀬産ホンビノス貝」を千葉ブランド水産物に指定されるまでになりました。「江戸前の貝」として人気も高まり、東京湾の千葉県側北部海域では2018年の水揚げ量が2500トンと5年間で2.3倍に増えています。

現在は、在来種への被害報告はないものの、ハマグリと比較して繫殖力が強いため、今後は何らかの影響が予想されます。

外来種も毛嫌いされるものもいれば、こうやって救世主扱いされるものもいます。環境省の外来生物法は人間側のご都合主義になっています。

こちらもカキ同様に、水質汚染のすすんで大量に植物プランクトンのいる、そして汽水域という絶好の環境で爆発的に増えており、この貝を捕りに沢山の人が訪れます。

ただし、カキのようにその場で中身をとって貝殻をすているということはできませんので、すべて持ち帰りとなりますので、ニュースにはなっておりません。

このように最高の漁場となっていますので、大勢の人が訪れるわけです。多いのは中国人の方ですが、最近はベトナムの方も多いのだとか。大きな声で話していますが、どちらがどちらかわかりません。

どうやら大量に採って売っているとか、どこかに卸しているようです。何せタダで手に入りますし、駅から近いし、近くにショッピングモール(イオン)もあり休憩できますので、アクセスも最高です。

そんな、中国人の方たちをガミガミいっているニュースや新聞ですが、江戸川河口付近をよく散策している私から言えば『中国人も日本人もどっちもどっちじゃないの。』という感じがします。

まず最初に「遊船所」です。
遊船所は河口から海に出てハゼ釣りやアジ、サバ、カレイ、キス、など海釣り、そして潮干狩り(潮干狩りができるポイントに船で案内)を乗合船に乗っていく、そして貸しボート業などを営んでいるわけですが、まぁ、岸辺が汚いですね。あきらかに廃船、使用しなくなった船、道具が山積みにされてそのままです。

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あっちこっちに船着き場を作るので見た目がとても綺麗とはいえない景観となっています。

次は『バーベキュー』ですね。こちらは日本人の方ですね。よって構図としては干潮時に川の奥に入ってカキやホンビノス貝を捕る中国人の方、バーベキューを行って岸から釣りをする日本人という感じです。

このバーベキューも、バーベキューやるならまだしもモラルはないと言っていいほどゴミ捨てが酷いですね。後始末をきちんとしないんですよ。そして遊歩道でキャッチボールやスケボーとかしていますので、通行人を見ていないのでぶつかることもあります。

夏は花火の燃えカスやゴミが散乱しています。

こんな光景を見ますと『どっちもどっちかな。』と思いながら、ジョギングや散策をしています。私はもちろん日本人です。



※最後に
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