竜ヶ崎竜之介のスマホ閲覧で通勤通学を有意義にするプログ

アクアリウムを中心として、他にもホラーやパソコンなどの趣味や仕事、他に日常の出来事について好き放題書いていこうと思います。虎ノ門虎之助でメダカのプログを書いていますが、他のことも書きたくなりましたので新しいプログを立ち上げました。

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2022年04月

2022.05.03更新(サルベージ費用更新)

❖知床観光船事故 船内捜索は難航か 水深120m、潜水士潜れず(2022年4月29日)

カズワンの船体は、浸水事故が起きたとみられる「カシュニの滝」から西北西に約1キロの水深120メートルの海底で見つかった。沈没船などの引き揚げは、海洋汚染防止法が船舶所有者に必要な措置を命じることがあると定め、今回の場合は運航会社「知床遊覧船」が手配する。また、船内の捜索については海上保安庁の特殊救難隊の潜水士が潜ることができる水深限度が約60メートルであるため、難航も見込まれる。

知床カシュミの滝付近の海の深さ
知床観光船海難事故で、観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が水中音波探知機(ソナー)により発見されたとの事ですが、水深120メートルの海底であり、引き上げにはかなりの費用と時間がかかるそうです。

そこで出てきた言葉が『サルベージ』です、

サルベージでは、①沈没、転覆、座礁、座洲した船の引き揚げ、浮揚、曳航(えいこう)などの作業。 ②詐取された手形などを報酬をとって取り返すことをいう俗語です。

サルベージという言葉は、実は「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」というNintendo DSのソフトで知ったのです。

「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」のフィールドは広大な大海原でして、大海原には様々な島があり、その島々のダンジョンを攻略していくロールプレイングゲームなのです。

主人公・リンクは、船乗りのラインバックが操る船に乗って海を渡れます。

大海原で宝の地図を頼りに船に装備したサルベージアームを海中に落とし、海底に沈んでいる宝箱を引き上げるイベントがあるのです。

話はそれましたが『サルベージ』で「カズワン」を引き上げるわけですが、水深100メートルまでは特殊な潜水具をきたダイバーが専用の潜水装置を使って潜り、船体にワイヤを取り付けてクレーン船で引き上げるんだそうです。水深100メートルを超えた場合は水中ロボットを使ってワイヤを取り付けるんだそうです。

海底の地形や波の高さや潮流、水深によってワイヤをかける作業の難易度がかわるとのことで、知床半島は波も荒くて潮流も早いので難航しそうですね。

船の引き上げに2~3ヶ月かかるのではとも言われており、さらに言うと引き上げ費用も天井知らずで数億円単位になるかもしれないとも言われています。

運営会社のシャチョーはサルベージ会社に問い合わせているのですが払えないのではと言われています。その場合は国費投入しかありません。

また、船内に残りの行方不明者がいるかの確認でできていないそうですので、引き上げる前に確認するかと思います。船の外で投げ出されてしまった場合は、潮の流れで、どこにいるのか見当もつかない状態となっていますので、私はむしろ残り12人がいてくれたほうがいいかと思っています。


❖世界で最も深い海底に沈む船

現在知られている中で最も深い場所に沈む船「ジョンストン」だそうです。

「ジョンストン」は第二次世界大戦時に就役していた米海軍駆逐艦で、現在はフィリピン・サマール島沖の海底6,500メートルに沈んでいます。

これまでも位置は分かっていたそうですが、2021年3月31日に海洋探査を手掛ける米民間企業「カラダン・オーシャニック」によって沈没地点全体の調査や撮影に成功したそうです。引き上げは現在の技術で厳しそうです。


❖セウォル号ではサルベージ費用527億円、事故から3年後に引き上げ開始

2014年4月16日に韓国南西部の珍島沖で沈没(水深44メートル)して引き揚げられた韓国の旅客船セウォル号(最大規模の6825トン、乗員・乗客 476人、死者299人、行方不明5名)は韓国政府が5,500億ウォン(日本円で約527億円)の費用を投じたそうです。

セウォル号の引き上げに船を切断しないでそのまま引き上げることを基本方針とした為、引き上げる為の技術的検討に時間がかかり、事故から1072日目の2017年3月22日、試験引き揚げと本格的な引き揚げ作業が始まりました。そして翌23日に3年ぶりに海面へ姿を現したのです。

サルベージは韓国国内では不可能でしたので国際的な入札により、中国の「上海サルベージ」を主体とするコンソーシアム(※)を最終確定しました。

※コンソーシアム(=共同事業体(きょうどうじぎょうたい))は、2つ以上の個人、企業、団体、政府から成る団体であり、共同で何らかの目的に沿った活動を行ったり、共通の目標に向かって資源を蓄える目的で結成される。


❖サルベージ費用は安く?8億7700万円【2023.05.03】追記

海上保安庁がサルベージ費用は、民間企業の「日本サルヴェージ」と契約を結び、費用8億7700万円とのことです。

この費用は「飽和潜水」とよばれる調査までで約8億7700万円だそうです。実際に引き上げにはの、また別に費用がかかるそうです。政府は、知床遊覧船に請求することも検討しているそうです。

この調査費用も見積段階でしょうから費用確定とはならず、また調査作業に想定外の作業やスケジュール遅延によって追加費用を請求されますので、もっと膨らむんではないかと思います。

そして調査から導きだした引き上げ費用に関しては、調査とその後の計画で見積もられると思われますので、数十億単位に膨れ上がると思われます。

海上保安庁が契約するということで、国(国土交通省)が負担することになり、国庫からお金がでていくことになります。

船が沈んだ場合、船主の責任で引き上げをするかといいますと引き上げの義務はありません。海洋汚染防止法なるものには引き揚げを義務づけていないです。

正式には「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」といい、船舶からの油の排出や有害液体物質の排出規制を謳っており、回収に関してはあまり規定されておらず、船の沈没の話はどこにも謳っていないのが実情です。

そして引き上げの実現度(深海や海流が強いなど)と引き上げにかかる莫大な費用を考えると、そのまま沈めておくというのが実は多かったりします。そうでなければ、沈没船が日本含めて世界あちらこちらにあるはずがありません。

今回の知床観光船の場合、乗員乗客すべての26人が絶望的の状況、そして世間の注目を浴びており、今後の世界遺産の知床の観光業の継続するためにも、観光船の運営会社が多額の費用が払えない事で船を引き上げられない、または、引き上げられたとしても、その後に資金が枯渇して賠償責任を負えない事態も想定されますので、国が肩代わりしたと思われます。

❖海保が「日本サルヴェージ」と行方不明者捜索で契約 費用は8億7700万円(2022年5月2日)

海上保安庁は、海難救助と海洋工事を専門とする民間企業、「日本サルヴェージ」と水中カメラや潜水士などによる行方不明者の捜索について契約を結びました。

日本サルヴェージでは「飽和潜水」という潜水士があらかじめ加圧された特殊な部屋に入って体を慣らし、部屋ごと海中に降ろす方法を採用していて、潜水士による潜水は5月中旬以降になる見込みです。

費用は8億7700万円に上るということですが、今回の契約に船の引き揚げ費用は含まれていません。



※最後に
ご覧になられている記事は、内容の見直し、文章の誤り(誤字や不適切な表現)による修正で内容が更新されることがあります。

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知床観光船事故、社長が土下座し謝罪(2022年4月27日)

 北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」=19トン=が遭難し、11人が死亡、15人が行方不明になった事故で、運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長が27日、斜里(しゃり)町内のホテルで記者会見を開き、「このたびはお騒がせしまして大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。

 桂田社長は同日午後4時50分ごろ、報道各社のカメラのフラッシュを浴びながら会場に登場。一礼したのち、謝罪の言葉を土下座しながら述べた。

 桂田社長をめぐっては、事故発生翌日の24日に乗客の家族ら向けの説明会で謝罪。説明会が1日3回の実施形式となった25日は、初回に参加したが、以降は姿を見せていなかった。

 27日は記者会見に先立ち、家族らに対し改めて状況などを説明。予定時間を超えたため、会見も当初予定から1時間半ほど開始が遅れた。

今日、ようやく知床観光船の海難事故を起こした運営会社のシャチョーが「けじめ」の記者会見を開きました。事故から5日経っての会見でして、その間要請があったのにも関わらず、姿をくらましていたということで、記者会見するメンタルになっていなかったか、そもそも記者会見する気がなかったか、そして記者会見に備えて、弁護士の先生と会見にむけての対応、特に事実確認に終始していたと思われます。

いわゆる不祥事を起こした場合に、対応で心がけないといけないことは以下の通りです。
 (1)迅速な初期対応
 (2)対策チーム立ち上げと情報の集約
 (3)事実確認
 (4)外部にはオープンに情報公開

 (5)トップが陣頭指揮をとる

ここのシャチョーは、すでに(1)は関係者からも連絡がとれない、家族への1日3回の状況説明も初回に顔をみせただけで後は欠席とアウト、(4)は記者会見まで何も会社からの情報はなく、マスコミに出てくるのは元従業員とか、同業他社の人間とかなのでアウト、トップが陣頭指揮をとるのは見ての通りでアウトです。

全部でスリーアウトですね。

従いまして、来たるべき記者会見に向けて(2)と(3)に集中していたと思います。記者会見用のカンペを作成して、想定問答集で訓練していたと思いますが、全ては覚えられませんので基本ルール、特に答えられない場合の最低限のルールを決めて臨んでいると思います。

これ以上、炎上させるわけにはいきませんので、何度も練習してきたと思います。

そんな中で記者会見冒頭の『土下座』だったわけです。

もちろん、これは予定していた謝罪だったと思います。

そうでなければ、事故後にすぐ現れて「この度は人命が失われる大きな事故を起こしてしまい大変申し訳ございません。只今、行方不明の方の捜索とともに、原因究明に向けて取り組む所存です。時期が来ましたら改めて会見させていただきます。大変申し訳ございません。」と言って『土下座』できたと思います。

❖土下座
 ・昔、貴人の通行の際に、ひざまずいて額を低く地面にすりつけて礼をしたこと。
 ・申し訳ないという気持ちを表すために、地面や床にひざまずいて謝ること。

2つ目の申し訳ないという気持ちを表すために、ということなのでしょう。

ただし、今回は『土下座』自体のインパクト高価を狙ったものだと思われます。『土下座』自体はインパクトが大きく、特に謝罪を受け入れようとしない相手の気持ちを揺さぶる効果が大きいと思われます。しかしながら、その半面、使い方を間違えれば「わざとらしい」「パフォーマンス」とひんしゅくを買ってしまう側面を持っています。

記者会見自体の意味はなく、謝罪会見なのか、原因の報告なのか、とにかく世間の『けしからん!』『許せん!』『どんな面が見たい!』『どんな言い訳するのか聞きたい!』など、一般大衆の溜飲を下げる為の会見であり、二度とこういったことを起こしてはいけないことを世間に働きかける会見でないので、開かれるのがよくわかりません。

乗組員2名を含む26名は絶望的ですので、世間では損害賠償の話がでてきており『払えるのか?』『破産では?』『資産は結構ある』といった次のステップに移ってしまっています。何と切ない話であります。



※最後に
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新たに子ども1人発見 意識なし 知床観光船・遭難事故 知床岬から14.5キロ東海上で巡視船が救助(2022年4月25日(月))

北海道の知床半島沖で観光船「KAZU1」が浸水し、乗客乗員26人が安否不明となった事故で、新たに子ども1人が救助されました。

第一管区海上保安本部によりますと、24日午後11時10分、知床岬から東方向に14.5km付近の海域で子ども1人が見つかりました。

子どもは、海上保安庁の巡視艇に救助され、海上に浮いていました。
意識はないということです。

観光船には、子ども2人を含む乗客24人と乗員2人、計26人が乗っていました。
このうち乗客10人が救助され死亡が確認されていました。
見つかったのはこれで11人となりました。




乗客24人と乗員2人の26人と乗せた観光船「KAZU1(カズワン)」が海難事故にあい、これまで11名が見つかりましたが11名全員の死亡が確認されました。

残る15名も非常に厳しい状況といいますか、正直絶望的な状況となっています。そして何といっても、この残る15名が見つからないということです。

ライフジャケットを着ていれば浮いておりますので、どんな状態でも見つかる可能性が高いのですが、ライフジャケットを着ていない方もいるという情報ですので、船が沈没するまでにライフジャケットを時間がなかったか、船が沈没すると思わずにライフジャケットを着なかったか、もしかしたらライフジャケットが人数分なかったということも考えられます。

そして、船にGPSが付いていないことにより、船がどこで沈没したかわからないことで、そこから潮の流れを計算して、おおよその予想をして捜索するかと思いますが、それができないので、調査隊の経験であたりをつけて捜索していると思われます。

先に発見された10名の大人と、今回発見された1名の子供の距離がかなり離れており、大人が半島の西、子供が半島の東と潮の流れとはいえ、逆方向ですので、他の人たちは相当流れてしまっているのではないかと推測されます。残っているとすれば、沈没した船の中ぐらいしか難しいのではと思われます。

どんな状態であれ見つかってほしいというのが関係者の願いと思いますが、最悪の場合は発見できずに捜索打ち切りとなることもありえます。



※最後に
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※2022.04.29更新(追記)
※2022.05.04更新(イマーションスーツ追記)

❖知床観光船26人安否不明 遭難か、海保捜索続く(2022年4月23日(土))

 23日午後1時15分ごろ、北海道斜里町の知床半島西側のオホーツク海を航行中の観光船「KAZU 1(カズワン)=19トン」から「浸水している」と第1管区海上保安本部(小樽)に救助要請があった。海上保安庁は、子ども2人を含む乗客乗員計26人の安否が分からないと明らかにした。遭難したとみて、1管のヘリコプターや巡視船が現場海域を捜索しているが、午後11時現在、見つかっていない。この日が運航初日だった。
 斜里町では朝から強風が吹き、波が高い状況だった。1管によると、26人のうち客は大人22人と子ども2人で、他に船長と甲板員が1人ずつ乗っていた。




春先のオホーツクの海で船が転覆しました。「海保捜索続く」とありますので、まだ見つかっておりません。これだけでも、かなり厳しい状況と言わざるをえません。

❖低い海水温、難しい避難の判断 専門家 知床沖海難

船が沈み始めた場合には、救命胴衣を着けて海面に飛び込むのが通常の避難行動だが、海水温が4~5度程度と低い場合には、1時間程度で生命が危険な状態となる。「一般論としては、ギリギリまで船内にとどまることも考えられ、避難には難しい判断を迫られる」と説明。「26人が乗船しており、近年でも規模の大きな海難事故。乗客の安否を含め、捜索の状況を注意深く見守る必要がある」と話した。

ライフジャケットを着れば溺れませんが、水に浸かってしまったら南の暖かい海でない限り、「凍死へのカウントダウン」が始まります。今回の場合、5℃程度ですので時間としては30分で意識不明、90分で凍死となります。海で沈没や転覆をして、すぐに救助がくるとはとても考えられませんので非常に厳しい状況となります。

❖水に浸かってからの命の猶予時間

水温      意識不明にある時間 凍死する時間
0℃      15分以内    15~45分
0~5℃   15~30分    30~90分
5~10℃ 30~60分    1~3時間
10~15℃ 1~2時間    1~6時間
15~20℃ 2~7時間    2~40時間
20~25℃ 2~12時間    3時間~不明

昨年、3月に大雨が降り我が家の家の近くの道路が冠水したことがありました。その道路を渡らないと家に帰れませんので渡ることにしたのですが、長靴を履いているわけではありませんので、運動靴のまま渡りました。

水に足を浸けた瞬間、氷のような冷たさで足を動かすのができなくなってしまったのです。それでも何とか一歩一歩歩いていったのですが、歩くたびに足が冷たくて痛い感じがしました。

映画「タイタニック」の最後を思い出しました。船が沈没して、レオナルド・ディカプリオ演じる「ジャック・ドーソン」とケイト・ウィンスレット演じる「ローズ・デウィット・ブケイター」が海に投げ出されますが、船の壊れた部材に上に上がって低体温を防げた「ローズ」と部材の上に上がれずに海の中にいた「ジャック」は凍死してしまったのです。

❖観光船が行方不明になった4月23日の経緯【2022.04.29】追記

午前10時ごろ 「KAZUⅠ(かずわん)」が斜里町のウトロ漁港を出発
午後1時ごろ  同業他社の従業員がカズワンと無線でやりとり「カシュニ滝あたりにいる。戻るまで相当時間がかかる」と声が流れる
1時10分ごろ  「救命胴衣着させろ」とのカズワンからの声が無線に流れる
       「浸水していてエンジンが泊まっている。沈むかもしれない。」とカズワン
1時13分     無線を聞いていた同業他社の従業員が118番通報(海上保安庁)。「前が浸水している」「後にこの電源も切れる」
1時18分     カズワンの乗組員が118番通報
2時55分     カズワンの運営会社『知床遊覧船』が網走会場保安署に「カズワンから14時に『船体が30度傾いている』という連絡があったのを最後に連絡がとれなくなった」と通報
4時30分ごろ   海保ヘリが現場に到着し捜索開始

運営会社よりカズワンから2時30分に船が傾いていると連絡があったのを最後に連絡がとれなくなったとの事ですので、2時30分~3時あたりに船が沈没して海に投げ出されます。

そして、海保ヘリが現場に到着したのが4時30分ですので、1時間30分という時間、海の中にいたことになり、水温0~5℃の凍死するまでの時間の90分ギリギリでの到着です。そしてすぐには見つけられませんので、厳しい状況と言わざるえません。

❖観光船捜索続く…10人の死亡確認 男性7人女性3人 「悪天候の中なぜ船を出したのか?」疑問の声も(2022年4月24日)

北海道の知床半島沖で消息を絶った観光船の捜索が続く中、24日午後、新たに観光船に乗っていたとみられる1人が発見されました。このほか24日の捜索では、午前中に9人が見つかっていますが、10人全員の死亡が確認されました。
(中略)
第一管区海上保安本部によりますと、23日午後1時15分ごろ、知床半島のオホーツク海側の「カシュニの滝」付近の海域で「知床遊覧船」所有の観光船「KAZU I(カズワン)」の乗組員から「船首部分が浸水し、沈みかかっている」と通報がありました。
 船は19トン、全長12メートルで子ども2人を含む26人が乗っていましたが、午後2時すぎ、会社に「30度傾いている」と連絡したのを最後に消息が途絶えました。
(中略)
また、地元の別の観光船の乗組員は、23日の海の状況を見て、「KAZU I」の船長に対し「行くな」と止めたものの、船長はそのまま船を出したことを明らかにしました。この観光船乗組員によりますと、「KAZU I」は、冬の間陸揚げされているとき、船首に亀裂があり、修理をせずに、そのまま海に下ろしていたことも指摘しています。

救助された10人も非常に残念な結果となりました。残り16人はさらに厳しい状況だと言わざる得ないでしょう。

❖子供1人救助、意識なし 知床の観光船遭難(2022年4月25日)【2022.05.03】追記

北海道・知床半島沖で子供2人を含む乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が浸水後に消息を絶った遭難事故で、第1管区海上保安本部(小樽)は25日、新たに性別不明の子供1人を救助したと明らかにした。24日夜、知床岬の東側の海域で捜索中の船が見つけ、搬送時に意識はなかった。見つかったのは計11人となった。
(後略)

子供が見つかりました。先に発見された10人も厳しい状況ですので、体力のない子供は更に厳しいかと思います。

❖速報 観光船捜索 知床半島東側で新たに発見された男性3人 全員死亡確認 北海道(2022年4月28日【2022.04.29】追記

知床半島の沖で消息を絶った観光船「KAZU I(カズワン)」の捜索で、28日、知床半島の東側で新たに発見された3人は、全員死亡が確認されました。3人はいずれも男性で、子どもとみられる人はいないということです。
(中略)
3人はライフジャケットを着用し、海面に浮いた状態で発見されました。搬送時に3人とも意識はなく、斜里町の病院に運ばれた後、斜里町B&G海洋センターに搬送されました。
(中略)
28日までの捜索で、「KAZU I」に乗っていた26人のうち14人が発見・救助されたものの、全員の死亡が確認されたことになります。

残り12人となりました。

海上保安庁によりますと、北方領土の国後島周辺まで行方不明者が流された可能性もあるということです。そのため、国後島との中間線を越えて捜索できるようロシアの国境警備局に通知したということです。

ただ、範囲を広げれば広げるほど捜索活動は困難となり、残り12人の方を見つけるのにさらに時間がかかる恐れがあります。


ドライスーツ⇒イマーションスーツ

冷たい海に投げ出された場合に防寒対策の施されたドライスーツを着ていれば、凍死に至るまでの時間を稼げるとは思いますが、観光船にわざわざ着ていかないと思いますので、乗船する船にはライフジャケットドライスーツ、ただドライスーツだけですと頭と手足が無防備になりますので、ヘッドキャップグローブブーツを人数分用意しておくとか義務化さできればとも思いますけど難しいんでしょうね。

【2022.05.04】修正
真冬の海に何も装備せずに投げ出された場合、水温5℃以下では30分で意識を失い、命はもって90分です。もし、知床観光船海難事故のように海に投げ出された週間から死へのカウントダウンとなります。

そこで冷たい海に投げ出された場合に命を守ってくれる保温ウェットスーツである「ドライスーツ」をご紹介させていただきました。

その後、冷たい海に投げ出されても長時間浮いていられる救命スーツがあったのです。

それは「イマーションスーツ」と呼ばれるもので「水温0度の海でも6時間保温できる」という想定で設計されています。もともと北太平洋・ベーリング海の漁師のために作られ、南極観測船「しらせ」でも使われているそうなのです。

「イマーションスーツ」の特徴として、「イマーションスーツ」自体は浮きますのでライフジャケットが不要です。また、「水温0度の海でも6時間保温できる」ということで十分な保温効果があり、低水温下でも命を守ってくれます。そして2分あれば着ることができますので、船に浸水してきたからでも場合によっては何とか素早く着れるかもしてません。

ただし、保温と言っても6時間後には体温2度は低下しますので、なるべく早く救助してもらうしかないのです。また、1着10万円しますので高価であり、維持管理費が嵩みますのも課題です。しかしながら、多数の人が亡くなっておりますので、何かしらルール改正がされることを祈っております。











※最後に
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※2022.09.02更新(改題:旧題【合格後に難あり】情報処理安全確保支援士の合格後を語る)

情報処理技術者試験の令和3年秋期の情報処理安全確保支援士に合格しました。
Webで閲覧した時に合格していたのを判った時と、郵送で表彰状がおくられてきた時は、感動ひとしおでした。

会社には資格取得を推奨しており、表彰制度もありますので、まずは上司乎合格したことを報告するのですが、その時に「たしか登録することになるので確認したほうがいいよ。」と言われまして『?』だったのですが、IPA(情報処理推進機構)のホームページを見ますと、以下の文言が見つかります。

(省略)情報処理安全確保支援士試験合格者は、所定の登録手続きを行うことで、国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」の資格保持者となることができます。

資格登録があることを知らずに試験を受けて合格したのですが、正直言いますと合格したら終わりと思っていましたので「え!面倒くさいなぁ。」「維持もあるだろうから大変なのでは?」というのが正直なところでしたが、実際に登録してみますと予想以上でした。

登録者数が初の前年割れ、「情報処理安全確保支援士」の人気獲得に秘策はあるか(2022年3月10日)

IPAが発表している数値を確認すると、2020年10月に1万9752人だった登録者が、2021年10月には1万9450人に減少していた。2017年に登録受け付けを開始して以来、初の前年割れとなる。
(中略)
2018年までの新規登録者は大多数が旧試験からの移行組だということだ。
(中略)
支援士として登録するためには原則支援士試験に合格する必要があるが、旧試験の合格者は経過措置として2018年8月まで、支援士試験を受けず支援士として登録できた(15,000人超)。グラフにすると、支援士制度が始まって以降、支援士試験に合格した新規登録者数は一度も年間2,500人を超えていないのが分かる。
(中略)
支援士制度が始まった2017年当初、経産省は3万人登録を2020年までに達成する目標として掲げていた。それを5年も延ばさざるを得なかった背景には、制度の大幅な変更がある。2020年5月に「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」が施行され、支援士に3年ごとの更新義務が課されたのだ。
(中略)
だが更新制による登録者への負荷が導入当初から指摘されてきた。具体的に負荷となるのは、更新にあたり必須となる講習だ。共通講習、実践講習の2種類を受講しなければならない。共通講習は情報セキュリティー実践のために必要な知識や技能、倫理について学ぶ講習でIPAがオンラインで開催、年に1度受講する必要がある。実践講習は実習や実技、演習などを伴うオンラインまたは実地での研修だ。こちらもIPAが主催するが、経産省が認めるものであれば民間事業者主催の特定講習で代替できる。3年間のうち1回、受講する必要がある。
(中略)
注目すべきは受講者が負担する費用だ。最初の3年間で最低でも13万4700円がかかる(住民票の写しなどの事務手続き費用を除く)。内訳はこうだ。まず初回登録時に登録免許税として9000円登録手数料として1万700円がかかる。次に年次の共通演習1回当たり2万円、3年で6万円を支払う必要がある。最後に実践・特定演習だ。内容や主催する業者により開きがあるが、2021年4月時点で最も安かったアイ・ラーニング社の「情報セキュリティマネジメント構築」研修が5万5000円となる。

上記の記事を読んで「登録セキスぺの申請」をやめようと思った方は多いのではないでしょうか。「登録セキスぺ」に申請しなくても合格には変わりありません。だったら手間も費用もかかる「登録セキスぺ」への申請をしてくてもいいのではないか?というのが素直な感想じゃないでしょうか。

私が何故「登録セキスぺ」に申請することになったのか?といいますと、会社に資格支援制度があり、「登録セキスぺ」の費用も立て替えてくれるからであります。

こんな金額、個人で払える金額ではありません。

新規の登録が大変

登録セキスペの登録日は年に2回です。
受付期限(いずれも当日消印有効)
4月1日登録:2月15日
10月1日登録:8月15日

まず、年2回しかないことです。
今回、私が合格しました日付が令和3年12月17日で4月1日登録の申請期限が2月15日ですので実質2ヶ月しかないわけです。しかしながら、世間は年末年始に突入しており、年が明けてちょっと経つと1月中旬になっていて実質1ヶ月しかない状況となるのです(春はちょっと違いますけどね)。

そして4月1日登録なので、かなり先なのです。この日は「登録証」が郵送されてくる日付なのです。

前に会社で立替金が戻ってくると書きましたが、「登録セキスぺ」の登録料だけでなく、立替金は「受験料」も入っており、これには「登録証」が必要でして、さらに有効期限が合格より6ヶ月なので、登録を忘れてしまうとアウトなのです。たしかに会社の制度の話ではありますが「登録証」までの申請期限の短さと発行までが長く感じます。

書類は、次の通りです(詳細は「登録の手引き」をご参照ください)。
1.登録申請書・現状調査票
(Wordファイルに入力、登録免許税の収入印紙(9,000円)・登録手数料(10,700円)の振込を証明する書類が必要)
2.誓約書(WordまたはPDFファイルに入力・記入、署名)
3.情報処理安全確保支援士試験の合格証書のコピー又は合格証明書の原本
4.戸籍の謄本若しくは抄本又は住民票の写し(市区町村役所等で取得、原本を提出)登録事項等公開届出書(Word ファイルまたはPDF ファイルに入力・記入)
5.登録申請チェックリスト(Word ファイルまたはPDF ファイルに入力・記入)

なかなか、提出書類が多いです。特に戸籍の謄本若しくは抄本又は住民票の写しまでありますので発行してもらわなくてはいけません。ただ、マイナンバーカードさえあれば、コンビニで自動交付できますので、昔のように役所に行かなくていいので便利にはなっています。

とにかく期限までに書類を郵送しなくてはいけませんので、記入に間違いがないか?抜け漏れはないか?をチェックして送ります。
過去に間違いが多かったのか?「5.登録申請チェックリスト」なる便利なシートがあり、チェックシート通りに記入して郵送すれば間違いありません。

更新も大変そうです
まだ、初回登録ですので更新はきていませんが更新も大変そうです。実は更新も私の在籍している会社は立て替えてくれるので免許の維持もできます。

1年に1回受講する共通講習(オンライン講習)
登録セキスぺは、登録日または更新日から起算して1年に1回、共通講習(オンライン講習)を受講することが義務付けられています。

3年に1回受講する実践講習
登録セキスぺは、登録日または更新日から起算して3年に1回、実践講習を受講することが義務付けられています。実践講習はいくつかの講習からいずれか1つを選択して受講いただきます。

1年に1回共通講習を受講しないといけません。共通講習は標準学習時間が6時間で受講費用は20,000円です。

そして3年に1回の実践講習を受講しないといけません。共通講習はIPAが主催するコースと民間事業者が行う特定講習にわかれており、その中の複数のコースから選択します。コースによって違うのですが標準学習時間が最低7時間で受講費用も最低80,000円です。

実戦が曲者ですね。グループ討議やディスカッションなどがメインなようです。話せるのかなぁと思ってしまいます。

実は罰則がある
この「情報処理安全確保支援士」には、何と罰則があります。

登録セキスペとしての義務遵守と罰則

登録された方には、次の3点の義務があります。

・信用失墜行為の禁止
 「情報処理の促進に関する法律」第二十四条に、「情報処理安全確保支援士は、情報処理安全確保支援士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。」と記載されています。

・秘密保持
 「情報処理の促進に関する法律」第二十五条に、「情報処理安全確保支援士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。情報処理安全確保支援士でなくなった後においても、同様とする。」と記載されています。

・講習受講
「情報処理の促進に関する法律」第二十六条に、「情報処理安全確保支援士は、経済産業省令で定めるところにより、機構の行うサイバーセキュリティに関する講習を受けなければならない。」と記載されています。

・罰則
上述の義務に違反した場合は、登録の取り消し、又は、一定期間の登録セキスペと名乗れなくなります。登録を取り消された方は、その後2年間は再登録することができません。また、「2.秘密保持」の義務違反は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金が課されます。


国際的に人気のある資格「CISSP」
「情報処理安全確保支援士」が国際的な資格であるかといいますと「否」となります。実は国際的に人気のある情報セキュリティの資格は存在しており「CISSP」という資格になります。

「CISSP」認定試験とは国際的なセキュリティプロフェッショナルの認定制度であり、米国の非営利団体が主催する民間資格になります。2017年現在、全世界に117,756人の資格保有者がいる世界的な人気資格となっています。

「CISSP」は国際的にとても評価の高い資格ですが、受験料が8万円をこえる高額であり、さらに5年(大卒者は4年)以上の情報セキュリティのプロフェッショナルとしての実務経験が求められます。そのためか日本国内での有資格者数は、他国と比べて低い水準にとどまっているようです。

「CISSP」と「情報処理安全確保支援士」のどちらを取得すべきかは、国際的に活動していきたいのか、それとも官公庁など国内案件重視でいくのか、今後のキャリアパスを考えつつ決めるといいのではないでしょうか。

❖まとめ

「情報処理安全確保支援士」は情報処理初の『士業』であります。士業には弁護士、司法書士、公認会計士、中小企業診断士があり、いずれも社会的なステータスが高い資格であります。
その中の仲間入りでありますが、合格率が低めとはいえ、比較的容易に資格取得が可能な『士業』です。
制度自体は、まだまだ改善の余地がありそうですが、サイバーセキュリティの分野はIT業界のなかでも最先端の業種ですので、キャリアパスを考えた時に、資格取得をまず目指してみるのもいいかと思います。



※最後に
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外来種。最近はテレビや動画などの影響で、人々の意識がとても高くなってきました。

もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。 

そして外来種の何が問題なのか?と言いますと、捕食もともとそこに生息していた動物や植物を食べてしまう。 競合同じような食物や生息環境を持っている在来の生物から、それを奪い駆逐してしまう。

交雑近縁の種同士で交配が起こり、雑種が生まれてしまう(遺伝子の汚染)など、本来棲息しているべき自分の地域になじみのある在来種を駆逐してしまい、時には人間の経済活動を停滞させてしまう被害をもたらすことにあるようです。

そんな、忌み嫌われる存在となった「外来種」ですが、逆によい効果をもたらした「生き物」はいないのでしょうか。調べてみました。

ブラックバスの経済効果
かなり古い記録ですが、日本釣振興会(株)によりますと、バスフィッシング人口300万人、経済効果1,000億円だそうです。資料を見ると、長々とバスフィッシング人口300万人、経済効果1,000億円の根拠が書いてありました。

アメリカでは、バスフィッシング人口1,500万人、経済効果1兆2,000億円という試算であるということも書かれておりました。

1,000億円の内訳は、ルアーフィッシング用品(バス用品)で500億円の小売りです。

残り半分の500億円は、ルアーフィッシング用品(バス用品)以外の、ボート料、バスガイド料、漁業組合の年間入漁料、バスボート、駐艇場、バス釣り雑誌、全国各地での1,000近い釣り大会の賞品や開催費用など直接的効果のものと、釣り人が利用するコンビニエンスストア、ガソリンスタンド、飲食店、民宿・旅館等、駐車場や公共交通機関、高速道路などの交通費等など間接的効果なものです。

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旨い!ニジマス
「ニジマス」は「アユ」と同じく、スーパーの生鮮コーナーに並んでるのを見かける淡水魚です。

「ニジマス」は北アメリカ原産の淡水魚でアラスカ東部やメキシコ北西部などに生息していましたが、今現在では世界中へと生息域を広げています。日本へも食用のため、明治の初期に芦ノ湖へと放流されたのが最初です。

「ニジマス」は管理釣り場(人工の池や川、川の一定区画で魚を放流している釣り場)に放流されたものを釣りをして楽しむことができる魚でして、コツを掴めば初心者でも簡単に釣れます。

そして何といっても身が美味しいので各地で養殖されており、塩焼にして食べるのが定番の食べ方になっています。

「二ジマス」の食性は食欲旺盛で、水生昆虫や水面に落ちた陸生昆虫、小魚などを捕食します。他の渓流魚や卵も食べてしまうことがあります。

そして適応できる水温や水質の幅が広く病気にも強い魚であるため、「ヤマメ」や「イワナ」などに変わってニジマスが勢力を拡げてしまい問題にもなっています。

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ハチミツの原料「ニセアカシア」
「ニセアカシア(植物学上の標準和名はハリエンジュ)」。「ニセアカシア」は北米原産のマメ科の落葉高木です。

「ニセアカシア」は花穂を天ぷら、新芽は和え物や油炒めで食べることができます。
また、花をホワイトリカー等につけ込んで作るアカシア酒は強い甘い花の香りがして美味しいといわれています。

特に花から上質な蜂蜜が採れて有用な蜜源植物として利用価値が高いです。「ニセアカシア」を蜜源として利用する地域は東日本に多く、はちみつ生産量の5%~10%(全国的に正確な指標なし)が「ニセアカシア」によります。

元々は街路樹や緑化のために導入されたものでしたが、蜂蜜の原料としては、「レンゲ」同様に日本人の嗜好に合うものだったので、「蜂蜜=アカシア」というくらいに定着しました。
本来のアカシアの代用品として「ニセアカシア」が使われるようになったわけではありません。

日本の「アカシア」は繁殖能力が低いのに対し、外国から来た外見そっくりな「ニセアカシア」は繁殖能力が高く成長も早い、トゲがあり人間の手によって伐採されにくい為、現在は「アカシア」に代わり、「ニセアカシア」がほとんどとなっています。

蜂蜜のラベルに「アカシア」と書いてあっても、ほぼ「ニセアカシア」です。

ただ、日本の蜂蜜の国内自給率(令和3年)は6%と低く、ほとんどを中国からの輸入(全体の7割程度)に頼っているのが現状です。

ニセアカシアの花です。
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アカシアの花です。
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働き者!「西洋ミツバチ」
蜂蜜の原料を作る「ニセアカシア」に続き、今度は蜂蜜(実際には花蜜や花粉)を持ち帰る側の「西洋ミツバチ」です。

現在、デパートやスーパーなどで販売されている蜂蜜のほとんどは西洋ミツバチが蜂蜜の素をを巣に持ち帰って熟成、濃縮させてくれた蜂蜜なのです。

日本には元々、在来種である日本ミツバチがいますが、西洋ミツバチの方が再密量が多くて働き者なのです。日本ミツバチは巣の中の環境が悪化してしまうとよりよい環境に引っ越してしまう習性もあるのです。

一口に「西洋ミツバチ」と言っても、世界にいる26亜種からなる「西洋ミツバチ」のうち、日本に導入されたものはイタリア系の種とされています。このイタリア系の種もアメリカで200年飼われた後に日本に導入され、その後も様々な別亜種の血と交配して、血統的にも環境適応的にも元種とはかなり違った性質となっています。

オークション販売では、女王蜂入りで5万円前後で販売されており、飼育しようと思えば購入することができます。どうやって購入者の元に輸送されてくるんでしょうね。

日本ミツバチです。
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西洋ミツバチです。
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グロリオサの球根で食中毒、60代男性死亡 ヤマイモに似る(2022年4月14日)

 宮崎県は14日、ヤマイモに似た「グロリオサ」の球根を食べたとみられる同県延岡市の60代男性が死亡したと発表した。全国で、グロリオサによる食中毒による死亡は2012年以降、2例目。有毒植物を原因とする食中毒患者の約半数は60歳以上で、厚生労働省は「食用と間違いなく判断できない植物は食べないで」と注意を呼び掛けている。

 同県衛生管理課によると、男性は6日、家庭菜園で採ったグロリオサの球根をすりおろして食べたとみられ、8日午前、男性宅を訪れた知人が死亡しているのを発見した。男性の体内からはグロリオサに含まれる化学物質「コルヒチン」が検出された。

 グロリオサはユリ科の植物で、球根はヤマイモと間違いやすく、下痢や嘔吐などの症状が出て、臓器の機能不全などで死亡に至ることもある。厚労省食品監視安全課によると、20年には鹿児島県の80代男性が死亡。21年3月には高知県の70代男性が食中毒になった。

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野生の植物を食べてしまった人が亡くなってしまう事故が発生しました。とても痛ましい事故です。食べられる野生の植物であるヤマイモと勘違いして食べてしまい、結果、有毒植物のグロリオサだったので中毒症状を起こして死んでしまったのです。

キノコでいうと食用のキノコと形も大きさも似ている毒キノコを食べてしまい、亡くなられてしまう事故が後を絶ちません。

過去、有毒植物を食べてしまったことにより一度に複数名が亡くなってしまうという事故はありませんでした。従いまして複数名であれば、野生で間違って採取してしまった場合は有毒植物であるか警戒する、また、有毒植物を食べてしまったが、1人が無事で救急医療に頼ることができて助かることができた、など助かる道があるのかもしれません。

過去10年で一番多くの死者を出しているのはイヌサフラン
厚生労働省発表によりますと、過去10年(平成24年~令和3年)によると一番多くの死者を出しているのが「イヌサフラン」で11名で圧倒的な数です。二番目が「トリカブト」の3名です。

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「トリカブト」という植物は、昭和生まれからしますと「トリカブト保険金殺人事件」で妻3人を殺害した事件しか思いつきません。巧妙にサプリメントのカプセルに入れて飲ましていたという事件でして強烈な印象のある事件でした。そんな「トリカブト」でしたので、何で間違ってしまうんだろう?と疑問に思いますが、山菜の「ニリンソウ」に似ているそうでして、おひたしや油で炒めて食べると美味しいので間違えてしまうんですね。

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患者数が多いのが意外にも「ジャガイモ」で280名で、これまた圧倒的な数です。二番目が「スイセン」で195名です。

「ジャガイモ」以外は似ている植物と間違えて食べてしまい毒にやられてしまうのですが、「ジャガイモ」だけ違い、親芋で発芽しなかったイモ、光に当たって皮がうすい黄緑~緑色になったイモの表面の部分、芽が出てきたイモの芽及び付け根部分などは食べてしまい、毒にやられてしまうようです。

とにかく野生の植物、山菜やキノコを採って食べてしまうのは素人は大変危険な行為なのがわかります。

そして意外にも、野山で採取した有毒植物を食べて毒にやられてしまうというパターンが王道かと思いきや、家庭菜園で誤って採取した有毒植物を食べてしまい毒にやられてしまうのも原因としてあるそうです。

三大有毒植物、なかでも「マンチニール」は怖いよ!
日本三大有毒植物で言われているのは以下の植物です。
・トリカブト
・ドクゼリ
・ドクウツギ

世界三大有毒植物というのはないのですが、調べますと以下の3つの植物がでてきます。
・マンチニール
・トリカブト
・ジャイアント・ホグヴィード


「トリカブト」は最強の称号のようですが、インパクトとしては「マンチニール」です。

「マンチニール」『世界で最も危険な樹』でギネス記録に掲載されているほどの恐ろしい植物です。「死の林檎」「死の木」とも言われています。

「マンチニール」の木全体の全ての部位に有毒成分があります。葉や実はもとより、樹液にすら毒が含まれています。世界一危険な木と認定されるだけのことはあり、毒のないところはないとまでいわれる植物です。

「マンチニール」は、トウダイグサ科に属する高さ15mに成長する常葉樹です。赤道に程近い北米南部〜南米北部にかけて自生しています。海辺に生えることが多い事から別名『ビーチアップル』とも呼ばれています。

海岸の砂浜などの塩水が混じった汽水域でも成長できる「マンチニール」は、海上からの強い風を防ぐ防風林として活用されているのです。

『ビーチアップル』の名の通り、「マンチニール」は、大きさ3~4㎝程度の青リンゴのような果実が実ります。

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この「マンチニール」の木と果実には人を死に至らしめるほどの猛毒が含まれており、マンチニールの実を一口食べれば食道が炎症を起こし、呼吸困難に陥るほどに患部が腫れ上がります。

それであれば、年間の死者数も凄いんだろうなと思いますが、「マンチニール」は非常に毒性が強くその危険性はギネス記録にも掲載されていますが、近年マンチニールによる死者が出たという報告はありません。
「マンチニール」の毒性は「致命的な毒性」であることは確かなのですが、数分ですぐに死に至らせるようなものではなく、急いで病院に連れて行って入院し治療を受ければ助かるものとされています。

最強の毒キノコは東の正横綱「カエンタケ」、西の正横綱「ドクツルタケ」
有毒毒物で有名なのは何といっても毒キノコです。数ある毒キノコの中で最強の称号を得るのはどの毒キノコなのか?と言われますと「カエンダケ」「ドクツルダケ」の2種類です。

どちらのキノコも毒性は非常に強く、誤って食べてしまうと死に至る可能性があるため、大変危険です。

「カエンダケ」の表面はオレンジ色から赤色。細長い円柱状または棒状で、土から手の指が出ているように群生または単生となっています。そして数センチから20数センチにまで成長するキノコです。

全国各地の夏から秋にかけて ブナ、コナラなどナラ類の地上に発生します。

「カエンダケ」は食べるだけでなく、触れるだけで皮膚の炎症をひき起こす場合もありますので、発見しても絶対にさわらないでください

「カエンダケ」は見た目で食べたくなるようなキノコじゃないのですが、毒性がなく食べれる「ベニナギナタタケ」と似ているので誤って食べてしまうのです。

「ベニナギナタタケ」も美味しくはないそうなのですが、見た目でマリネやサラダなどの料理に彩りを与える為に使用される事はあるようです。

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一方「ドクツルダケ」は、林内の地上から発生する全体が白色のキノコで、ツバとツボがあるのが特徴です。誤って食べると、死亡することもある恐ろしいキノコです。

割とどこにでもあるキノコの形や色ですので、誤って食べてしまう人がいるのです。

「ドクツルダケ」は毒キノコでも毒性の強さは群を抜いていて、一本食べれば確実に死ぬと言われているキノコです。数ある毒キノコの中でも、一本で命に関わるほどの毒性を持つものはそうは多くありません。

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黒岩メダカ。こんなキーワードがインターネット閲覧をしていますと出てきます。

自宅でメダカを飼っておりますが、基本種(ヒメダカ、黒メダカ、青メダカ、白メダカ)のメダカしか飼っていません。

メダカは愛好家や業者により品種改良が盛んに行われている魚でして、現在では500種類いるとも言われております。

そんな背景もあり『新種のメダカだろう?』とあまり気になりませんでしたが、メダカのことで調べたりしているとちょくちょく出てきますので「何だろ?」と思い「黒岩メダカ」を調べてみますと漫画だということがわかりました。

『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』というタイトルでして週間少年マガジンで連載中だそうです。作者は久世蘭先生でコミックは3巻まで出ています。



どんな物語かと言いますと、容姿端麗でモテモテな女子高生・川井モナと、彼女に見向きもしない転校生・黒岩メダカのやり取りを描くラブコメディ。これまで異性からチヤホヤされて生きてきたモナは、自分に興味のない様子のメダカに驚き、なんとしてでもメダカを惚れさせようと奮闘する。しかしメダカにはとある事情があり……。ということで人気のある作品らしいです。

週刊誌やコミックで人気がありますとアニメ化という流れになりますが、まだアニメ化はありません。


メダカを飼育している者から見ますと、実際にメダカがいないか探してみましたが「黒岩メダカ」はおりませんでした。変わった名ですと「黒幹之(くろみゆき)メダカ」しかおりませんでした。

実際に「黒岩メダカ」で販売したら、漫画との相乗効果で売れそうな気がしますね。

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(めだか)黒幹之メダカ(3匹)
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サッカーワールドカップの2022年カタール大会のグループステージの抽選会が行われました。

サッカー日本代表はスペイン、ドイツ、大陸間プレーオフ勝者(コスタリカorニュージーランド)と強豪がひしめくE組に入りました。

最初の頃は現実路線の論調で「どれくらい通用するのか楽しみ!」「スペイン、ドイツの2強状態」「日本にとって死の組」などでしたが、時間が経つにつれて、何と言っても自国ですし、どうしても夢を見たくなりますので徐々に「日本がグループステージ突破するにか初戦のドイツに勝つこと」「日本がドイツ(スペイン)に1敗、プレーオフ勝者に1勝、ドイツ(スペイン)に引き分けで1分でグループステージ突破」などの決勝トーナメント進出する為の論調に変わってきています。悪くても「3連敗はない」「ドイツ、スペインのどちらかに引き分けは可能」などの論調もあります。

もちろん、日本が強豪国に勝ってグループステージを突破するのがうれしいのですが、現実的には3連敗となる可能性が高いです。


❖1998年のフランス大会に似てる

日本が一番最初に出場した1998年のフランス大会は、アルゼンチン、クロアチア、ジャマイカと同じグループHでしたが、下馬評では、アルゼンチン、クロアチアの2強、日本とジャマイカの2弱でした。

日本は、初戦のアルゼンチン戦、2戦目のクロアチアのどちらかに引き分け或いは勝利して、ジャマイカは勝てそうだといった予想が大方の見方でした。

1戦目のアルゼンチン、2戦目のクロアチアに善戦はするものの、どちらも1対0で敗戦。ジャマイカには初得点はあげましたが、2点をとられて敗戦ということで3連敗でした。

とりあえず、日本としては4年後の2002年の日韓大会があり、ホスト国が過去にワールドカップに出ていないことはないといった汚名だけは免れた大会ではありました。


❖強豪国に勝っていない

過去、日本はFIFAランキング上位の国には、まともに勝っておりません。前回のロシア大会でコロンビアにジャイアントキリング(大物喰いの番狂わせ)を達成しましたが、開始早々にコロンビア側のハンドによる退場でコロンビア川が10人となりましたので、ジャイアントキリングのカウントに入っているか微妙です。

あとは、1996年アトランタオリンピックのマイアミの軌跡と呼ばれるブラジルに勝利した試合ですが、あれはフル代表ではありませんのでカウントに入りません。

日本は過去に強豪国にガチで11人同士で90分戦って勝利したことが1回もないのです。


❖1戦目で負けると2戦目、3戦目で挽回できるメンタルがない

過去の大会でも1戦目で負けると100%の確立でグループステージ敗退です。逆にいいますと1戦目で勝利すると100%の確立でグループステージ突破です。

顕著な例は、2006年ドイツ大会です。1戦目の名将ヒディング率いるオーストラリアにクロスボールがそのままゴールに吸い込まれる1点をとりますが、その後追加点を奪えずに、後半パワープレイに持ち込まれて疲弊して3失点で大敗します。

1戦目をひきづって、2戦目の1998年フランス大会よりは弱いクロアチアにスコアレスドローとなります。これは3戦目のブラジル戦があるからでして、1戦目のオーストラリア戦を落とした時点で、3戦目も1敗となりますと、2敗となり、グループステージ突破がもう難しいと頭で想像してしまったからだと思っています。

❖まとめ

この記事が誤りであることを祈ります。この記事どおりにならずにグループステージを突破してくれうことを祈っております。



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サッカーワールドカップの2022年カタール大会のグループリーグの抽選がありました。日本は、スペイン、ドイツ、コスタリカとニュージーランドの大陸間プレーオフの勝者の組に入りました。

過去に優勝したことのあるチームであるスペインとドイツがおりますので、この2チーム中心にグループステージの戦いが繰り広げられることになります。

1993年に始まりましたJリーグとともに1994年アメリカ大会のドーハの悲劇から見始めたミーハーな人間ですが、1998年あたりのフランス大会含めて、予選を見ていて、まだ1対1でもガンガン抜かれていく日本代表でしたので、ディフェンダーが抜かれて突破されるのをヒヤヒヤしながら見ておりました。

2002年の日韓大会を挟んで、徐々にレベルが上がってきたのと、本大会のアジア枠が増えたこともあって、アジア予選のドキドキ感がなくなっていきます。ワールドカップの連続出場を重ねていく中で本大会のグループステージが、以前のアジア予選のドキドキ感を味わえる場所になっていくのです。

以前であれば、本大会のグループリーグで、強豪国のブラジル、アルゼンチン、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、イングランドあたりは当たってほしくない、決勝トーナメントに行くにはできるだけ弱い国(実際は1ヶ国もないのです)との組み合わせを望んでいましたが、それは前回のロシア大会でコロンビア相手に勝利して決勝トーナメントに進出してベスト16に敗れはしましたが、再び見方が変わりました。

それは、コロンビアに勝利したといっても前半早くにコロンビア側が1人退場しての棚からぼた餅的な勝利、1勝1敗1分での決勝トーナメント進出、そして決勝トーナメントでベルギーに最初2点を奪い勝利を期待させた後の逆転勝ちといったことからきていると思います。

そこで2022年カタール大会で強豪国のスペイン、ドイツとの組み合わせです。これはとても楽しみであり、ワールドカップで強豪国とガチンコ勝負ができる為、ワクワク感しかありません。

過去の大会で強豪国は2006年ドイツ大会でのグループステージ第3戦のブラジルであり、この時は4点取られての大敗(ブラジル 4対1 日本)でしたが、あの頃とは違い、今の日本代表は外国のリーグでもまれている精鋭達でありますので『どれくらい戦えるのか?』『もしかしたら勝てるかも?』という期待と、外国のリーグでもまれているもののレギュラーである選手は一部であり、まだまだ世界との差があるので『ぼろ負け?』『前線しての敗退』という複雑な心境であります。

2022年カタール大会で日本の入ったグループを「死の組」と呼ばれておりますが、「死の組」とは実力が拮抗してどこのチームが決勝トーナメントに進出するのかわからない状態のことであり、日本のグループは2強(スペイン、ドイツ)2弱(日本、プレーオフ勝者)というのが現実的だと思います。

たぶん、日本にとっての『死の組』という言い方なんですね。

実際は2022年カタール大会は「死の組」はないとの見解が大方の見解となっています。

「死の組」自体は各ワールドカップの大会で存在しますが、私自身が実際に「死の組」を感じたのは1994年アメリカ大会のグループEです。

1994年アメリカ大会グループE

❖アメリカ大会とは
FIFAがアメリカでの新たなサッカー市場を開拓するために開催されたのが、このアメリカ大会です。

アメリカは「サッカー不毛の地」と呼ばれていました。

「ペレ」「ヨハン・クライフ」や「ベッケンバウアー」などスーパースターを掻き集めて鳴り物入りで立ち上げられたアメリカの北米サッカーリーグ(プロ・リーグ)は不人気で早々と崩壊しました。

サッカーがメジャーリーグ(野球)、アメリカン・フットボール、バスケット、アイスホッケーの人気に対抗できなかったのには、いくつもの理由が考えられます。

 ・アメリカのスーパースターがいなかった(育たなかった)
 ・45分間CMを入れられずテレビ向きとはいえない
 ・引き分けや1~2点しか点が入らない盛り上がりの少ない
 ・メジャーリーグ(野球)、アメリカン・フットボール、バスケット、アイスホッケーが最高のスポーツである国民の意識。

しかし、FIFAにとってアメリカの巨大市場にどうしても参入したくなるほど魅力的なものでした。1990年代のアメリカはIT産業を中心に好景気だったこともありました。

なんとかアメリカでのサッカー人気を盛り上げようと、様々な条件を持ち出して開催にこぎつけました。FIFA側が招致を誘導して、数々の条件を譲歩する大会は非常に珍しい大会だったといえます。

北米リーグの失敗や前回イタリア大会の反省も生かし、アメリカの観客が楽しめるように大きなルール改正がされました。それは予選リーグでの勝ち点の変更です。前回のイタリア大会、勝ち点を確実に確保するために引き分け狙い(グループFが6試合中5試合引き分け)の試合が激増しました。そのため、ワールドカップ史上最も面白くない大会と言われることになりました。

そこでこの大会から、勝ったチームに与えられる勝ち点はそれまでの2から3に変更されました。そうなると、引き分け2試合では勝ち点2にしかなりませんが、1試合勝てばそれで勝ち点3となるので、引き分けを狙うより勝ちを狙う方が予選リーグでは有利になるのは明らかでした。

この変更に対応し各チームもこの大会では常に勝利を目指すようになり、前回イタリア大会に比べこの大会は総得点が大幅に増える(※)ことになりました。

※1990年イタリア大会 総得点115点(1試合平均 2.21点)
 1994年アメリカ大会 総得点141点(1試合平均 2.71点)

当然、試合内容も面白くなり、その結果としてこの大会の観客数もまた大きく伸びることになりました。最大で10万人を収容できるローズボウル・スタジアムをはじめ、野球やアメフト用の巨大スタジアムを使用したせいもありますが、平均で7万人の観客を動員できたのは明らかに成功だったといえるでしょう。

そして、アメリカ代表チームの躍進も大会を盛り上げた一つの要因となりました。
それまではホスト国で予選リーグ敗退は一度も前例がないのですが、実力が劣っていると前評判では決して期待されておらず、大会前は盛り上がりに欠けておりました。

しかしながら、知将ボラ・ミルティノビッチを招聘したアメリカ代表はグループリーグで強豪コロンビアを退け、開催国のノルマである決勝トーナメント進出に成功しました。アレクシー・ララスやトニー・メオラのような人気選手も生まれ、国民の声援も高まっていきました。決勝トーナメント1回戦では7月4日の独立記念日に王国ブラジルと対戦し、0-1で敗れるも善戦しました。

この大会の成功をステップにして、1996年には新たなプロリーグ、メジャーリーグサッカー(MLS)が創設された次第です。

❖グループE
1994年アメリカ大会のグループEは、準優勝のイタリア、メキシコ、アイルランド、ノルウェーの4ヶ国です。どちらかというと結果的な感じな「死の組」という感じもしますが、全チーム勝ち点4であり、紙一重であったことがわかります。

先に言った結果的なということと、まだ当時は24チームでしたので、グループステージ3位のチームでも6チーム中4チームが決勝トーナメントに進出と、グループ2位以上の12チームとワイルドカードの4チームの16チームがファイナル16に進めた時代で、準優勝のイタリアはワイルドカード6チーム中4位とギリギリでファイナル16に進めたわけです。

準優勝のイタリアは名将サッキ監督のもと、GKジャンルカ・パリュウカ、リベロで主将のフランコ・バレージ、左サイドバックのパオロ・マルディーニ、右ウイングバックのロベルト・ドナドーニ、終盤の指揮官デメトリオ・アルベルティーニ、そして前年のバロンドール受賞者でありトップ下で輝きを放つワールドカップで最後のスーパースターといっていいFWロベルト・バッジョと、いずれも世界的な名手が揃っていました。

1994年アメリカ大会のイタリア代表
1994W杯グループEイタリア

ワールドカップでの最後のスーパースター「ロベルト・バッジョ」
1994W杯グループEイタリア_バッジョ

メキシコはFWもできる伝説的なGKカンポス中心とした守りのチーム、伝説的な闘将で問題児ロイ・キーンのいるアイルランド、中盤でハードワークを見せながら、チームで数少ない、テクニックでアクセントをつけられる存在としても期待され、本大会の初戦では優勝候補イタリア相手のジャイアントキリング達成に貢献しました。ノルウェーはオルセン監督率いられて、1994年、1998年と連続出場した黄金世代(以降はヨーロッパ予選敗退)でした。

メキシコ代表ゴールキーパーの「ホルヘ・カンポス」
1994W杯グループEメキシコ_カンポス

この後、イタリアは決勝トーナメントでも苦労しながら、なんとか不屈の精神で勝ち上がり、決勝戦のブラジル(イタリア 0対0(PK2対3)ブラジル)でPK戦の上に敗戦となります。

優勝したブラジル代表。ワールドカップトロフィーを持っているのは「ドゥンガ」。
1994W杯ブラジル

❖ワールドカップらしい最後のワールドカップ
自分が生きている時代もありますが、ワールドカップらしさが残っていたのは「1994年アメリカ大会」が最後となりました。特にFWやMFのスーパースター、いわゆる「10番」が中心となって輝きを放っていました。

イタリア「ロベルトバッジョ」、アルゼンチン「マラドーナ」、ブルガリア「スト一コフ」、メキシコ「カンポス」、ドイツ「マテウス」、そしてブラジル「ロマーリオ」「ベベット」の最強2トップ。「マラドーナ」は大会中のドーピング検査に引っかかって失格となり、その後、アルゼンチンは失速して16強で敗退しました。

スーパースターたちの競演があった大会は、むろん、この後の大会でもありますが、古きよきワールドカップは、この大会が最後だったと思います。

アルゼンチン代表「マラドーナ」。
1994W杯アルゼンチン_マラドーナ



※最後に
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